皆様、こんにちは!ピアノ講師の石渡です(^O^)/

10月下旬、ここのところ寒暖差が激しい日が続いていますね。
季節の変わり目、体調を崩されないよう気をつけてまいりましょう。

さて!今日は、先日のレッスンであった、小さな出来事をお話ししたいと思います(^^)

春から通ってくださっている小学2年生のYちゃんは、いつもママの車でレッスンにいらっしゃいます。
この日もいつものように入室されたのですが、どこか様子が違っていて元気がありません。

「Yちゃん、どうしたの?大丈夫?」と声をかけると、ママが苦笑いしながら一言。

「すみません、車の中でちょっとバトルしまして…」と。

あぁ、どのご家庭にもある、親子バトルですね。
思わず「そうですよね、色々ありますよね」と、笑い合いました。

すると、Yちゃんの目からポロポロと涙が…。
きっと、溜まっていた気持ちがこぼれたのでしょう。

「最近、雨ばかりで…大人も子供もなんだか気分がすっきりしないですよね」とママ。

「本当にそうですね。お天気って気分を左右しますよね」と、そんなお話をしていると、ママがふと思いついたように、

「先生、8小節でもいいので…“雨”にちなんだ曲を少し弾いてもらえませんか?」とおっしゃいました。

きっと、Yちゃんの心が少しでも落ち着くように、そんな思いを込めてのご提案だったのでしょう。

そこで私が選んだのは、ギロック作曲「雨の日のふんすい」という曲。
今回、Yちゃんに選曲した発表会の作曲家と同じ作曲家。

私はピアノに向かい、静かに演奏を始めました。
柔らかな雨のしずくが落ちるようなメロディ、やがて、噴水がふわっと水しぶきを上げていく様子を表現する魅力溢れる華やかな曲です。

演奏が終わると、ママが「わぁ〜!素敵です!すごいですね!」と笑顔に(^o^)♬Yちゃんもすっかり涙が止まり、にっこりと笑顔が戻っていました(*^^*)

そしてもう1曲、今度は明るい気持ちになれそうな曲を弾いてみることにしました。
選んだのは、同じくギロック作曲「手品師」という曲。軽やかで、ユーモラスな雰囲気のある、楽しい作品です。
ワクワクするようなリズムに合わせて弾き終えると、

「うわぁ〜楽しいね!」とお母様とYちゃんの声♬(^o^)(^○^)♬その頃には、Yちゃんの表情もすっかり晴れやかになっていました♪

するとママがYちゃんに優しく声をかけます。
「Y!手品できるんだよね!」
「うん!(^^)」

そう言って、Yちゃんは私に可愛い手品を披露してくれました。
あまりの可愛さに、思わず「もう一回見せてくれる?!」とお願いするほど!笑い声が広がる中、自然とレッスンの流れに戻ることができました(^^♪

音楽の力って、本当に不思議です。
言葉では届かない想いを、音が優しく包み込み、心を整えてくれる瞬間があります。

Yちゃんとママの笑顔を見て、改めて「音楽がつないでくれる優しい時間」だなぁ、と感じました。

日々の暮らしの中では、子供も大人も、いつも穏やかでいられるわけではありません。
学校、仕事、家事に追われながら、それぞれが一生懸命に頑張っているからこそ、時には気持ちがぶつかることもあると思います。

でもそんな時こそ、音楽がそっと寄り添ってくれる。
ピアノの音が、親子の心をやわらかく結んでくれる。
そのことを、Yちゃん親子が教えてくれたような気がしました。

これからも、ピアノを通して子どもたちの心に寄り添いながら、音のある安心な場所になれたら…と思いました♪(^_^)

おしまい!(^^)!